11’s Moon Organ
それは空想から生まれた自作楽器。和名は「管鳴-くだなり」
この楽器はいま私の活動の中心にある。2010年と同時にこの楽器は舞台に上がり、すでにあらゆる土地への旅を共にしてきた。「11's Moon Organ」が出来てからというもの、音楽のための運動は思わぬ加速を見せている。
やったことのない事をやる愉しさ、身体の発見、即興音楽の面白み、その即興シーンにごった返すキレ者の演奏家たち、東北ツアー、中国・四国ツアー、音の波に関する新たなヴィジョン、実験的なワークショップ、サウンド・アート、自然現象への接近、楽音と雑音の融合、3年半ぶりの作品展の予定や、作品集の制作...、その全てが11’s Moon Organから広がった出会いだと言っても過言ではない。それも少し扉をくぐって入っただけの所でだ。先へ進むと一体どうなっているのか?
11’s Moon Organに関することだけでも、この書記に書けるような発見が山のようにある。ただ山のようにあり過ぎて書けないのだ...
新しいことというのは、当然やることやることが「新発見」なわけで、書く記録が滞っているのはそのせいである。
...3年半ぶりの作品展というのは、この楽器に就いて、『11’ Moon Organ展』を予定している。製作の裏側までその全貌を展示する。会場は大阪。10月予定だが、詳細は時期に。
作品集というのもこの楽器を中心に、初めてCD+DVDという形での作品を試みている。これにはさらに時間も必要だろうが、この楽器の音やその特異な演奏風景など、映像化することで一つ私の集大成的な作品集になることと思う。
...ご覧の通りもはや告知するだけで精一杯の始末。この楽器の面白さに就いては、書けずじまい。一言で言うなら、「私の人生が変わった」ということだが、人生くらい変わって当然なのかもしれない。もっと面白いことが、ここでは起こっていると思う。
この楽器に就いては、図らずともこの先じっくり時間をかけて、その発見も記録も音も風景も試みも、ちゃんと現していく事になる。この楽器は、私の代名詞と言えるくらいの存在なのだから。
11’ Moon Organ
11’ Moon Organ
11’ Moon Organ
覚えられないくらいでちょうどいい。
2010.07.03