小杉武久と高橋悠治
小杉武久と高橋悠治。
二人の大きな音楽家、二人の素敵な老人だった。
あらゆることをやり尽くしてきた、しかし“演奏”に終わりはない。まだまだ音を聴き足りない。
ある現代音楽は身体から離れたと言われている。しかし現代音楽を数十年とやってきた二人を見て、その身体の動きを見て、やはり音楽は身体から離れられないと感じた、それを嬉しく思った。
老人とエフェクター。
それだけで何故かグッときた。
曲がった背中で、時折ひざを屈伸させながら、数十台のエフェクターのダイヤルを、ぐりぐりといじり回す老人。
二人のやばい老人。
いまだに世界で第一線の老人。
それでいて力の抜けた、経験豊かな子供。
(6/13 小杉武久 2つのコンサートを観て)
6.14