鳥の宇宙飛行

凄い音楽を聴いた!
あれは何の鳥だろう?聴いたことのない鳴き声だった。あまりの凄さに気を失いそうだった。
私は鳥の凄さを、何も分かっていなかった。

3.16


万物は振動する。
私は“振動”を扱う者ではないか?振動を使い、コントロールし、宇宙の一部へ還る。私の振動、ヴァイブレイションが、宇宙の振動と共鳴していく。そこに自我はない。宇宙の一部として“振動”しているだけ。

3.16


自然は宇宙の一部として振動している。そこにスッと在りながら、やってくる幾つもの飛来物を通したり、反射させたりしている。又、自らもそれを利用して振動し、宇宙の一部を、ある一つの次元を司っている。

3.16


森に囲まれ、目の前には池がある。脇をじゃぼと流れる水があり、池の水面に顔をわざと覗かせる様にして、幾つもの木々が枝を伸ばしている。
遠くの方で風の音がすると、それは木々の葉を利用して、居場所を知らせながら、海のようにこちらへ近づいて来る。
様々な次元が重なり、はみ出し、広がり、形成されているのが分かる。風の反応で、次元が揺れているのが分かる。池も木も、それぞれがそれぞれの次元を司っている。そこで大きく振動している。

突然、鳥が二拍子のリズムで鳴きながら、木々の間を、幾つもの次元の中を自由に飛び抜けていった!その時、私はそれが動物の特権であることを知った。大きな振動の中を、するりと小さな振動が抜けていく。それはまさに“宇宙飛行”だった。

3.16

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